Stevenに哀悼の意を込めて.
家にあるMacintosh PowerBook520Cの再起動と終了の様子.1994年ぐらいの製品.
思えば2000年までは,主だった仕事はすべてMacintoshでしていました.
学生時代から使っていた大学の研究室のMacintoshを概ね列挙すると
Mac II
Mac II cx
Mac II ci(処理速度が速くて感動した)
Mac II si(デジタル音声処理ができるので,つぎはぎニュースをいくつか作りました(注))
Mac SE
Mac SE/30 (名機.ただし友人の所有)
Mac Classic
Mac Classic II
PowerBook 180(名機)
PowerBook 520
PowerBook 540c
Quadraシリーズ
などなどでした.印刷についてはLaserWriterというプリンタがあり,TrueTypeフォントを
外付けのHDDに抱えた(プリンターなのに,ハードディスクが付いている),
美しい印字ができるレーザープリンタがあり,当時100万円ほどしました.
もちろん大学の備品でした.Macを多用した理由は数式処理ソフトウェアである
Mathematicaが使えたことと,学生には最新のモノに触れさせるべきだという
指導教官の先生の意向からだったと思います.
OSは「漢字Talk」と呼ばれるもので,使っている最中によくハングアップして爆弾が
画面に表示されると同時にフリーズしたので
「フリーズするときに爆弾を出す処理ができるんならどうしてフリーズする前に
教えてくれないのか」
というような冗談を学生みんなで言っていました.泣きながら再起動です.
おかげでファイルを小まめに上書き保存するクセはそのころ培われました.
ありがとうSteven.Macintoshは確かに当時,目からウロコが落ちるような,
ときどき固まり価格もスーパーなコンピュータたちでした.
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注:つぎはぎニュースというのは,もともとタモリがやっていた深夜ラジオ番組,
オールナイトにっぽんの1コーナーで,実際のたとえばNHKのニュースを
(カセットテープに)複数録音し,それらを物理的に切って繋いで適当に繋ぎ合わせて
シュールなニュースをつくるという遊びでした.
たとえば
(NHKのアナウンサーの声で)
「今日,午後2時頃,それ以上のことはまだ分かっていません.
ニュースをお伝えしました.」
とか
迷ったゴマフアザラシの赤ちゃんが浜に上がったというニュースと,
あるヤクザが敵対する組の玄関に銃弾を撃ち込んだというニュースをくっつけて
(NHKのアナウンサーが)
「○○の玄関にゴマフアザラシが2発打ち込まれましたが,怪我人はなく・・・」
と喋るというようなニュースを作って遊ぶというものでした.いまでは当たり前に
Windowsでもできてしまいますが,当時はDSP(デジタル信号処理半導体チップ)を
搭載したMacintoshを使うことによって非常に簡単に作れたのです.
こういうのを研究の合間にいっぱい作って遊んでいました.どこかのファイルに残って
いるかもしれません.ああいや正確には,遊んでいる合間に研究をしていたようなものでした.