サイゴンプリンスホテル

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ベトナムのホーチミンシティは大昔はサイゴンと呼ばれていました.ホーチミンシティにあるSaigon Prince Hotelというのは今もあるようですが,これは2002年に仕事で行って,そこにしばらく滞在していたときの話.

そのサイゴンプリンスホテルの客室に,写真の木箱がありました.中には鉛筆,ボールペン,蛍光ペン,ステープラーなどが入っていて,そばには英語でご滞在中はご自由にお使いくださいとありました.

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木の感触がなかなかよくまたキレイな箱で,気に入って開けてみると内側には赤いフェルトが貼り付けられており,また

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それら文房具の他に紙が一枚貼り付けられていました.上の写真はいま撮り直したものなので文房具は入れ替えてありますが,その紙には

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とあり,つまり「気に入ったら会計時などにフロントに言ってください」と書いてあるわけです(お値段は木箱は5アメリカドルで,そのことはホテルの部屋の説明書に書いてありました).

それで,なかなかこれはよいと思いまして自分へのお土産にしようと思いつつ,本来の仕事をしながらチェックアウトを迎えるまで数日過ごしました.

*** 脱線

今もそうかも知れませんが,2002年当時はホーチミンシティの若い人たちの間ではバイクに乗ることが流行っており,もちろん通勤通学に使うのでしょうが,夕方になると2人乗りのカップルが町の中をどんどん流れていきます.排気ガスがあまり綺麗ではないため,ハンカチで覆面して走っている人も多いです.

そういうある日の夕方,毎日のイベントであるスコールが終わった後の道ばたに立ってしばらくそれを見ておりました.一方向にカップルあるいは単独でバイクに乗った若者がどんどん町を流れていきます... しかし

...遅い.

遅いのですスピードが.だれもかれも.飛ばそうとする人が一人もいない.信号が青になったらずっと団子状態.

全員とろとろ走っております.バイクも日本で言うところの郵便配達などで活躍するタイプの実用車の形式で,レーサーレプリカは言うに及ばずスクーターなんか一台もおりません.しかし楽しそうです.特にカップルはね.

現地の人に聞いてみました.
「あー あれはいったい会社の帰りなんですか? 安全運転ですね」

すると現地の人が
「あーあれですか いや家に帰ってからバイクで出かけてるんですよ」

「どこへです?」

「わかりません 涼しいでしょ」

「なんすて?」

半秒後に分かりました「バイクで涼んでるんだ」と.涼風を得るために彼女を乗せてバイクでゆるゆる走る.いいですねえ.季節は5月でした.

確かに町中を歩くと,中には「俺に話しかけるんじゃねえ 血ぃみるで」みたいな雰囲気の人もいるにはいましたが,概ね穏やかな人が多かったような気がします.そういう人たちが伝統的な木工品を道ばたで売っていたりす..

*** そう木工品の話でした.閑話休題

チェックアウトの日,フロントで「部屋の文房具が入っていた木箱が欲しいんですが」というと,「ありがとうございます.少々お待ちください」とフロントの人が言って裏へ引っ込んで,しばらく待たされて,「お待たせしました」ともってきてくれて中を見せてくれると,それは部屋に置いてあった現物で蛍光ペンやら鉛筆がそのまま入っていました.

わたしは彼がフロントの裏手から(別の・新品の)木箱だけをもってきてくれるのだとばかり思っていたので,部屋まで取りに行ってもってきてくれたことに思わず,「うむ」「言葉に偽りなし」と感服したのでした.丁寧な,よい人たちでした.

この箱とステープラーは気にいってまだ使っています.ニスが塗られた木は綺麗なままです.しかし今考えると中の文房具のお金をあのとき請求されないまま払っていないのですが.5ドルでよかったのかしら.

JUGEMテーマ:日常。



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